📷ご愛顧いただいておりますお客様より、頂戴しました。

阿紀神社(奈良県 宇陀市)「あきの螢能」

阿紀神社

あきの螢能が行われる阿紀神社は神代に創建され、崇神天皇の御代(564~632)の4年間は倭姫が天照大神をお祀りしたとして知られる由緒ある神社です。『日本書紀』には垂仁天皇の皇女・倭姫命(やまとひめのみこと)が天照大神の鎮座地を求めて各地を巡行したとあります。平安時代の『皇太神宮儀式帳(こうたいじんぐうぎしきちょう)』や鎌倉時代の『倭姫命世紀(やまとひめのみことせいき)』には、天照大神を祀った場所のひとつに「宇太乃阿貴宮(うだのあきのみや)」が記されており、これが阿紀神社のはじまりとされ、「元伊勢(もといせ)」ともよばれています。

あきの螢能(ほたるのう)とは、奥大和の里、阿紀神社(奈良県 宇陀市)境内の屋外能舞台で毎年6月に行われる能のこと。この能ではクライマックスに達する場面で会場の全ての明かりを消し、数百のホタルを一斉に夜空に放ちます。深淵の闇の中に淡い光の筋が無数に描かれる光景は圧巻。そしてその光が鎮守の森に吸い込まれて周りの景色に溶け込んでいくさまこそ、この地でしか見られない幽玄の世界を創りあげています。
その始まりは、およそ300年前に宇陀松山藩主 織田長頼公が能舞台を寄進し、武士や町民が集まって能を楽しんだことと言われています。大正年間まで続いた毎年続いた薪能は、その後70年間の空白を経て、平成4年(1992年)に復活。平成7年より薪能から螢能に改名して以来、地元保存会の手により28年間開催されています。

能の上映中は撮影禁止ですので、開場時のお写真を頂戴しました。

数百のホタルが一斉に夜空に放たれた風景は、想像するだけでもワクワクします。長い歴史と伝統を持つ薪能と一緒にぜひ見たいです。
この度は素敵なお写真とお話をお聞かせいただき、本当にありがとうございます。

(株式会社マエダ・スタッフ一同)