輪ゴムがかかったシフトレバー

ハンドルに近い「インパネシフト」
上の画像のように、ついつい、シフトレバーを「輪ゴムホルダー」としても常用していたお客様ですが、ある日突然、思わぬクルマの不具合に遭遇されてしまいました。

 

シフトレバーをPの位置にしてもキーが抜けない不具合が発生

エンジン停止後、シフトレバーをパーキングに入れているのに抜けません。

ハンドルロックが原因かと思い、ハンドルを左右に切ってみてもダメ。これまでキーが抜けなかったことはなく、シリンダーの経年劣化やサビも感じられなかったとの事です。

 

原因は劣化した輪ゴムの欠片でした

長い間放置された輪ゴムが劣化して、ちぎれた欠片がインパネシフトの隙間から、内部に入り込んでいました。

シフト内部を確認すると、輪ゴムのちぎれた欠片が詰まっているのを発見。掃除して取り除くと、無事にキーが抜けるようになりました。どうやら詰まった欠片が原因で、「キーインターロック機構」が正常に作動しなくなっていたようです。

キーインターロック機構

キーインターロック機構とは、AT車両が駐車中に動くことを防止する機構です。シフトレバーをパーキング位置にしたときにのみ、キーを抜くことができます。また、キーが抜かれている際は、シフトレバーをパーキング位置から動かせなくするシフトロック装置も備わっています。そして、エンジンの始動はパーキング位置で行うことや、ブレーキペダルを踏んでパーキング位置から他のレンジへ動かすことが、機構上で保証されています。

 

★シフトレバーへのぶら下げは要注意!

点検整備が行き届いたクルマでも、思いがけないことが原因で不具合や事故を引き起こしたりします。

また、シフトレバーに「レジ袋」をぶら下げる行為は大変危険です。

今回のケースとは違いますが、車内でよく見かける光景のひとつとして、シフトレバーにぶら下げされたレジ袋があります。ゴミ箱代わりに使用されていると思いますが、運転の支障となり、誤操作を引き起こす原因となりかねません。レジ袋から落ちたゴミが運転席の足元に転がってしまう可能性もあります。ゴミを拾おうとして前方不注意になったり、ゴミが挟まってブレーキが踏めなくなったりと、大変危険な状況も考えられます。シフトレバーへのぶら下げは、おやめいただきますようお願いいたします。